本稿では、サイドFIRE(セミリタイア)実行前に検討しておきたいメリットとデメリット(注意点)について記載しています。参考にしていただけると幸いです。
サイドFIRE(セミリタイア)の定義
まず、本稿におけるサイドFIRE(セミリタイア)の定義ですが
“基礎生活費部分”は資産収入で賄えている状態のことをいいます。
従って、働かなくても、生活は成り立つ状態ということになります。

サイドFIRE(セミリタイア)のメリット

【時間的自由】 会社、組織、規律に拘束されず自由な生活ができる
24時間365日、自由に生活できます。その中で、家庭、仕事、勉強、趣味、etc、自分主体で時間を自由にコントロールすることができます。
【地理的自由】 生活する場所を選べる
何処でも自由に住むことができます。国内、海外、都会、田舎、海の近く、川の近く、山の近く、自由です。移動、旅行、転居も自由です。
【精神的自由】 ストレスフリーな生活ができる
嫌な仕事、嫌な人間関係から解放され、好きな仕事、好きな人とだけ関わることができるようなります。ストレスを感じることも無くなります。
【充実度・満足度の向上】
「時間的・地理的・精神的な自由」を手に入れることで付随的に人生の充実度・満足度が向上します。
【経験値・可能性の向上】
自由な生活を送ることで、新たなことにチャレンジし、経験をすることで経験値や可能性を広げることができます。また、物事に対する視野も広くなっていきます。
経済や金融に関する知識が向上する
サイドFIRE(セミリタイア)生活(株式、債券、不動産等への投資による配当金(不労所得)で基礎生活費を賄って生活すること)を継続していくためには、常に経済の動向を抑えておかなければなりませんし、自身の生活コスト(収入と支出)を意識しながら生活しなければなりません。それに伴なって、経済や金融に関する知識も向上していきます。
自身の事業、創作活動、ストックビジネスの構築・運営に注力できる。
会社員(従業員)として、会社(株主)へ貢献するのではなく、個人事業主として、自身のビジネスの構築・運営に時間を割くことが出来るようになります。
健康・体調をコントロールできる
長時間労働、疲労感のある労働、業務外での付き合い(飲み会・会食)などから解放されることで、無理せず、健康にも気を使いながら生活をすることができるようになります。
サイドFIRE(セミリタイア)のデメリット(注意点)

逆に、デメリット(注意点)ですが、まず、「会社員 → サイドFIRE(セミリタイア)」となることで、生活感、タイムスケジュール、金銭感覚(収支状況)がガラッと変わるので、新たな生活に順応し、慣れることが重要です。
経済動向、企業業績により、想定している配当金が得られないことがある
金融危機、パンデミック等で世界経済が混乱に陥ると、企業業績が悪化します。また、定期の決算報告等で企業の業績不振が公表されると、株価の暴落や配当金の減配措置がとられることもあり、当初想定していた配当金を得られない可能性もあります。常に最悪の事態を想定して準備をしておく必要があります。
会社を辞めることで、キャリアが中断する
これまで積み重ねたキャリア、経験が途絶えてしまいます。また、ブランクが長くなると、再就職しづらくなります。覚悟をもって臨みたいところです。
会社員時代に経験できた案件やプロジェクト等の大きな仕事が出来なくなる
在籍していた会社の規模にもよりますが、会社員として勤務していた時に任されていた、大きな仕事が出来なくなることで、満足感や充実感が得られなくなることが想定されます。
会社を辞めることで、人間関係が希薄になる恐れがある
退職することで会社関係の付き合いが一旦途絶えます。親しい方とは、FIRE後も連絡を取れるようにしておく必要があります。
会社を辞めることで、定期的な給与(収入)が無くなる
毎月定期的に振り込まれていた給与(収入)が無くなります。資産(生活防衛資金)を充分用意した上で、サイドFIRE(セミリタイア)に移行する必要があります。
急な出費への対応が困難になるおそれがある
ケガ、病気、事故などで、予期せぬ出費が発生するかもしれません。あらかじめ、一定の現金(生活防衛資金)を確保しておく必要があります。
贅沢な暮らしができなくなる(し辛くなる)
資産額と生活コストにもよりますが、基本的に、サイドFIRE(セミリタイア)実行後は贅沢な暮らしはできなく(し辛く)なります。
会社を辞めることで社会的な信用が低くなる
各種ローン契約や重要な契約の際、申し込みを断られる可能性があるので、必要なものは退職前に済ませておく必要があります。
会社を辞めることで、厚生年金保険から外れ、将来の年金額が増えない
退職後、厚生年金保険に加入することなく、老後を迎えた場合、厚生年金保険の受給額が少額となります。これを回避するには、サイドFIRE後も会社に雇用され、厚生年金保険に加入して毎月保険料を納めていく必要があります。尚、国民年金については、サイドFIRE後も加入できます。
FIRE実施後、明確な目標がないと日々の生活にハリがなく、充実度が減退する
FIREする理由を明確にして、目標をもって、過ごしましょう!
FIRE実施後、明確な目標がないと生活が不規則になるので、健康面に注意が必要
常に規則正しく、適度に運動をしながら、生活することを心がけましょう!
家族、親族、友人、知人等、周囲の理解を得られないことがある
FIREについての認知度が低いので、説明しても理解してもらえないことを念頭においておきましょう。
まとめ
以上、サイドFIRE(セミリタイア)における、メリットとデメリット(注意点)を並べてみました。
特に、「デメリット(注意点)」については十分に検討しておきたいですね。
後々、後悔の無いように、各項目について問題が無いか、今一度確認しておきましょう。
そして、何より、「仕事が嫌になったらいつでも辞めることができる」という選択肢を持つことができるのが、FIRE(サイドFIRE)の最大のメリットかもしれません。世の中(会社、団体、組織)は理不尽なことで溢れています。「嫌になったら辞める、耐えられなくなったら辞める」という選択肢(切り札)を持っていること、“その状態になること”がとても重要だと思います。

サラリーマン
私も、いよいよサイドFIRE(セミリタイア)へ移行します。
やりたいこと、経験したいことが沢山あるのです。このまま会社員をしていては、成し遂げられないので、早期にサイドFIRE(セミリタイア)に移行します。
以上、ご参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。